魁陽亭 越治|小樽ゆかりの文学カフェ&文豪バー|ランチ・スイーツ・ディナー

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喫茶店『越治』に関する情報および資料提供のお願い2020.02.29

『私がそういう相談(文芸誌の発行)をしに河原直一郎(かわはらなおいちろう)に越路で逢(あ)っていた頃(ころ)、小林多喜二がしばしばこの越路の二階の喫茶店に来ていた。その時彼はたいてい三四人の仲間らしい男とそこで逢っていたが、それがどういう仲間であるか、私には見当つかなかった』(伊藤整「若い詩人の肖像」より)

 


 

昭和10年頃、小樽にはさまざまな特色のある喫茶店がありました。その中の一店で、ここ花園町にあった越治商店の二階にあり、オーナー越井治郎さんの略名を店名にした喫茶店『越治』には、伊藤整の「若い詩人の肖像」の一説にも書かれているように、伊藤整や小林多喜二などさまざまな文豪たちが訪れていました。

 

ただ、その記録はあまり残っておらず、伊藤整の作品に紹介されている以外は、あまり記録がありません。そんな、伝説の喫茶店について、ある一枚の写真との出会いが、今回この『魁陽亭 越治』をこの場所に開店するきっかけとなりました。その写真は、上記の橋に佇む外国人女性とその子供が写っている写真です。この二人はあのニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝の妻のリタさんと娘のリマさんなのです。そして、その背景に写っているのが喫茶店『越治』のあった越治商店のビルなのです。

 

今回、このお店を開店するきっかけとなった、この喫茶店『越治』に関する資料や情報を集め、小樽文学の歴史とその歴史の舞台となったお店の歴史を後世に伝えていきたいと考えています。喫茶店『越治』に関する資料や情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非、情報提供並びに資料などの提供・寄贈をお願いできないでしょうか。

 

ご提供いただいた情報や資料は、このホームページや店舗での展示などで、より多くの皆様にその歴史をお伝えしていくことに活用させていただきます。

 

皆様のご協力を心よりお待ちしております。

 

また、当店では「文学の杜」という書籍に囲まれた喫茶室をご用意しています。そこへの小樽の文豪の作品や小樽に縁のある文豪の作品の蔵書寄贈のご協力もお願いしております。合わせてご協力いただければ幸いです。

 

店主 佐藤 勉

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